
中小企業の経営者の皆さん。ガバナンスに気を配っていますか?
「ちょっと気になるけど、なんとなく後でもいいや」
そんな感覚ではないですか?
「そんなことよりもブランディング!!ブランディングぅ!!」
そんな気持ちも分かります。
が、今日は、「中小企業こそガバナンス!」
という話をさせていただきます。
信頼を内と外から支える“両輪”
中小企業の経営者にとって、「ブランディング」は“外向き”の話、
「ガバナンス」は“管理やお堅いこと”の話。
というイメージがあるかもしれませんね。
実際、この2つは「企業の信頼を支える両輪」であり、
どちらが欠けても中小企業の持続的成長は難しくなります。

「外向きではめっちゃいいイメージ発信しているけど、社内ギスギス」とか
「SNSでは社員同士でわちゃわちゃしているけど、社長ドヤドヤ」とか
ん、よく聞く話ですか・・・?
中小企業におけるガバナンスとブランディングの深い関係性と、
最後に我々デザイン会社がどう支援できるかを解説していきます!
ガバナンスとは?
ガバナンスとは、「健全で透明性のある運営を行うための仕組み」。
大企業だけの話と思われがちですが、実は中小企業こそ重要だと考えます。
- 社長に権限が集中しやすい
- 社長の独断でリスクある投資が進む
- 社員の声が経営に届かない
- 組織の価値観や判断基準がバラバラになる
- 経営判断が属人化しがち
- トラブルや不正の発見が遅れやすい
- 社員の不満やハラスメントが見えにくい
中小企業にはあるあるで、耳が痛い話ですよね~。。
が、ガバナンス強化なくして企業の成長はないのが事実です。

ブランディングとは?
一方のブランディングは、「この会社は信頼できる」「共感できる」と感じてもらうため戦略で、中小企業にとっては、
- 採用で選ばれるため
- 顧客から選ばれるため
- 社員が誇りをもって働けるため
という面で重要性が増しています。
ざっくり言うと、デザイン的なイメージ戦略とかがこれにあたり、
多くの企業はブランディングにお金を掛けて、
多くのデザイン会社もブランディングを商材にしていますね。
しかし、ここに落とし穴があります!!
「見せたいイメージ(ブランド)」と、
「実際の中身(ガバナンス)」が食い違っていると、信頼は一瞬で崩れる。
これは、昨今のニュースなどを見れば明らかです。
ブランディング戦略とガバナンス強化は、企業の根幹であり、両輪と考えます。

ガバナンスとブランディングはどうつながっているのか?
では、中小企業では「ガバナンスとブランディングがどう関係するの?」という話です。
例えば、実際には以下のように密接につながっています。
どうでしょう?内向きのガバナンスが後回しになっていないですか?
当社でもそうです(涙
ブランディング (外向き) | ガバナンス (内向き) | 関係性 |
---|---|---|
理念・ミッションの発信 | 行動指針・社内ルールの整備 | 社内外の“一貫性”が信頼をつくる |
多様性・誠実さを打ち出す | ハラスメント防止・評価制度の整備 | 約束を実行できるかが試される |
経営ビジョンを語る | 意思決定のプロセス・透明性の確保 | “言ってること”と“やってること”を一致させる |
社外への情報発信 | 社内への情報共有(数字・方針) | 社員も共感できるブランドになる |
危機時の対応力を示す | 不祥事・トラブル対応の体制 | 本当に信頼される会社かが試される瞬間 |
中小企業が「ガバナンスを強化する」ためにできること
では、具体的にどうすればガバナンスを強化できるのでしょうか?
あくまでも一例ですが、当社での取り組みを交えて説明します。
1. 役割と意思決定の見える化
- 組織図と役割分担を明確にする
- 「誰が・どこまで判断できるか」のルールをつくる
属人化や独断を防ぎ、スムーズな意思決定に繋がります。
インクデザインでも、チーム分け、ポジション分けなどを行って徐々に組織と役割を明確にしつつあります。

2. 社内ルールや制度の整備
- 行動規範、就業規則、評価基準を整備し周知
- ハラスメント対策や相談窓口の導入
安心して働ける環境をつくり、トラブル予防に繋がります。
今年から、総務周りをお願いできる方に入社をしていただき、雑談レベルからできる相談の窓口・・・保健室の先生的な機能を持つことができました。

3. 情報共有と透明性の確保
- 経営方針や数字を定期的に共有
- 報告・相談・フィードバックができる文化づくり
社員が「経営に参加している実感」を持てます。
インクデザインでも透明性を持って経営情報を公開しています。
毎月のPL、BSまで共有し、会社がどのような状態かをリアルタイムで知ってもらっています。
また、小さい組織の情報格差は人間関係の問題を引き起こすことも多いですね。

4. 第三者の視点を取り入れる
- 外部顧問(税理士・社労士・経営コンサル)を活用
- 社外取締役的なブレーンを設ける
「社長だけの判断」から脱却し、健全なブレーキ役を得ることができます。
インクデザインでも、今年から信頼できる外部の顧問に経営会議に参加してもらうようにしました。
これはガバナンス強化の意味合いが大きいです。

ガバナンス強化すると社内がギスギスしないか?
経営者からよく聞かれる懸念がこれです
「ルールを増やすと、自由がなくなって、社員が萎縮したりギスギスするのでは?」
確かに、ガバナンスを「管理強化」として押し付けてしまうと、そうなりがちです。
当社もデザイン会社で自由な風土なので、最も気にしています。
これは、「ルール」ではなく「信頼の土台」として伝える必要がありますし、
ビジョン・ミッション・バリューのような、根底となる価値観の共有が大切だと考えます。
インクデザインでは、
「縛ることではなく、だらしない部分を直していこう!」
と伝えるようにしています。

ガバナンスとブランディングをつなぐ「デザイン会社」の役割
さて、ここからが本題。営業セクションです(笑
意外に思われるかもしれませんが、デザイン会社はこのガバナンス強化において非常に大きな支援ができる存在です。
デザインでできること
- 組織図・役割分担・意思決定フローの図解・可視化
- 行動指針や就業規則のビジュアルガイド化
- 経営方針・ビジョン・KPIを伝える社内向けスライド・資料
- 社内ブランディング(MVVのポスター、オフィス内デザイン)
- 社内報・オンボーディング資料の構成とデザイン
- 外部からのアドバイス
など、社内情報の可視化だかでも大きな効果が生まれそうです!
デザインがなぜ有効か?
- 難解なルールを誰にでもわかる形で伝える
- 複雑な仕組みを見える化して定着させる
- 企業文化を感覚的にも“感じられる”ようにする
経営者ならわかるかと思いますが、
内部には一度言っても伝わりません。
繰り返し繰り返し伝えることで、やっとその断片が伝わります。
その際に、視覚情報があるだけでもちょっと効率的になりますね。
デザインがあることで、ガバナンスが「形だけ」ではなく、「伝わる」「浸透する」ものになるのです!!

まとめ:強い会社は、「中身」と「見せ方」が一致している
- ブランディング=どんな会社に“見られたい”か
- ガバナンス=実際にどんな会社“である”か
この2つが揃ってこそ、信頼され、選ばれ、続いていく企業になります。
そのため「デザイン思考」でのお手伝い。アリだと思います!