こんにちは。代表の鈴木です。
インクデザイン株式会社では、中期経営計画の企画、コンサルティング・デザインのお手伝いを多数行っています。
最近では初めての中期経営計画、
「どうやって作ればいいか?」
と言うお問い合わせも増えてきましたので、「中期経営計画の作り方」と題してざっくりとした作り方を解説します。
上場企業はもちろん、非上場の企業様でも参考にしていただけたらと思います!
そもそも、中期経営計画とは?
企業が中期的に達成すべき目標や戦略を明確にし、その実現のための行動計画のことを指します。
一般的には、3年から5年程度の期間を対象にしたものが多いです。
中期経営計画って必要?
必要だと思います。
上場会社の場合は、株主・投資家、社内に向けて、非上場の会社にとっても、お客様や社内に向けて、目指すべき方向を示す「道標」として作成して浸透させる必要があると思います。
中期経営計画の作り方と要素
作り方に関しては、いろんな方法や要素があるかと思いますが、ここでは一例を挙げたいと思います。
このような内容の議論を重ねる必要があると思います。
企画・編集的な中期経営計画のテンプレートとしてご覧いただければと思います。
長期ビジョンからのバックキャスト
中期経営計画は、その名の通り、中期の計画であるので、10年20年の長期ビジョンに向けた第一歩といえます。
そのため長期ビジョン達成の為、今から3年で何を行うべきか、長期的にありたい姿を元にして考える必要があります。
いわゆるバックキャストですね。
投資家に取っては長期的な投資の対象になるか?
という判断軸にもなるので、ロングビジョン、ビッグビジョンは重要な要素であると言えます。
現状分析(フォアキャスト)
とは言え、長期ビジョンからのバックキャストだけでは、夢物語のような計画になってしまうこともありますので、 現時点での分析も大切です。
外部環境、市場の状況、世の中の情勢、外的な脅威・リスク(法律、国際問題、環境、災害など)
自社の状況、つよみ、ケイパビリティ
など、外部、内部の状況をリストアップ的に抽出する作業から始めてもよいかと思います。
前中期経営計画の振り返り
前中期経営計画が達成できたのか、達成できなかったことは何だったか、見えてきた課題は何か。
振り返りを行う事も大切です。
初めての中期経営計画の場合は、直近の業績などを元に振り返るとよいかと思います。
数値目標
その名の通り、数値的な目標で、KPIやKGIと言われるものですが、ここでは「数値目標」という言葉でまとめます。
どの数値を数値目標にするかは、戦略に基づく必要があり、経営陣の中でも議論を重ねる必要があります。
売上高、売上成長率、営業利益、営業利益率のようなものがあげられます。
また、上記のような財務目標意外にも、非財務目標を設定することも多いです。
CO2排出量や従業員エンゲージメントスコアなどのESG関連の指標がそれですね。
繰り返しになりますが、数値目標は戦略に紐付くことが望ましく、
「新規顧客の増加」が戦略の一つなら、新規顧客数、新規顧客の売上高などを数値目標にするのが望ましいです。
基本方針
具体的な戦略(打ち手)の上位概念として、基本方針を定めます。
例えば、
「より上流の価値を提供するために、デザイン会社からデザイン・コンサルティングチームへの変革」
のように、抽象的すぎないスローガン的な内容がよいかと思いますし、経営陣でたくさんの議論が必要ですね。
特に、投資家などの外部ステークホルダーに伝える際には、わかりやすい言葉を選ぶとよいかと思います。
戦略
具体的な戦略、打ち手、つまり「何をやるか?」です。
営業的な攻めの戦略がメインになりそうですが、下記のように全方位的な戦略の策定が必要になります。
もちろん具体的であるべきですが、開示する場合、競合他社へ手の内を見せる事にもなるので、何処まで見せるか、社内用と開示用では分ける、などの議論は必要になってくると思います。
・事業戦略(営業戦略、セグメント・部門ごとの取組、地域戦略、新規事業)
・財務・投資戦略(投資方針、キャッシュアロケーション)
・基盤強化(体制、組織、効率化、コンプライアンス強化、ガバナンス)
・人材戦略(採用、育成、人的資本)
・DX、研究開発
・サスティナビリティ(ESG)
・株主還元方針
その他
実際の中期経営計画の資料には上位の要素の他に、下記のような内容を掲載すると良いかと思います。
社長メッセージ
中期経営計画を実行する意気込みなどを語ることは内外的に重要かと思います。
会社概要
初見の投資家もいるので、端的にどのような会社かを伝える必要があります。
沿革
長期ビジョンとは逆に、どのような歴史をたどってきた会社なのかを伝えることで、 ビジョンやミッションに納得感が生まれます。
事業内容(セグメント情報)
どんなビジネスをしているか、何で稼いでいるか、初見の投資家には必要な情報かと思います。
どのように資料にすればいいか?
さて、ここまでは、企業の経営陣や経営企画部などでまとめるような内容だと思います。
私どもも、経営陣と一緒に内容ディスカッションすることが多くありますが、インクデザインの真骨頂としてはこの後の資料としての見せ方の部分になります。
私どもとしては、
「資料のデザインは、プロに任せて!!」
と言う方がクオリティや効率、省人化ともに良いと推したいところではありますが、それでは元も子もないので。
私の作業的なコツです。
・文章は何度も見直し、冗長な部分を削っていく。できれば箇条書き
・色は少なく。
・時間の流れは左から右に表現。
の3つを守ればある程度まとまると思います。特に文章は大切!
あとは、他社事例などを見て真似るとよいかと思います。
また、私どものようなプロにお任せいただく場合は、ラフ的なデザインを行っていただく必要もないです。逆に何が言いたいかがわからなくなるので文章だけでも十分です。
文章も私どもでは、編集を前提としているので、ざっくりの文章でもOKです!
そのうち、中期経営計画のデザインテンプレートなんかも作りたいですね。
最後、営業的な案内になってしまいましたが、インクデザインでは、ふわふわとした段階から参画させていただき、一緒に作って行くことができます。
また、私が会社様にお伺いして、2時間くらいみっちりと「あーでもないこーでもない」と、スライドをライブで作るなんてことも可能です。
中期経営計画の作り方や、デザイン、資料への編集でお困りの事があればぜひご相談ください!