いきなりですが、インクデザインのことを「パワーポイントの会社」と思っていませんか?
いままで、「キャラ付け」のために「パワーポイント」を全面に押し出してきましたが、IR資料のみならず、統合報告書などの印刷・エディトリアルはもちろん、
実はIRサイト、コーポレートサイトの、企画、実装、運営も多数行っています。
IRサイトというと特殊で「どのように見せればいいか分からない」という声も聞こえてきます。
そこで、今まで培った経験から、他ではない「虎の巻」的な切り口でこれからのIRサイトの指針を述べたいと思います。
それでは行ってみましょう!
【前提】IR活動においてIRサイトの存在が大切
企業がIR活動を行う上で、IRサイトは情報発信の中核を担います。
投資家やアナリストが最初に訪れるのがIRサイト。
いくらキレイで充実した資料を作ってもたどり着かなければ意味がない。
そう。「導線」が重要なんです。
アクセス解析の重要性
ではその導線、どのように考えればいいのか?
思いつきや感覚ではいけないので、「アクセス解析」から導き出します。
IRサイトの解析を行っていない企業は意外と多いです。
Google アナリティクスなどで十分なので、まずは解析を行うことから始めましょう。
インクデザインでは、月次のレポートシステムなどで、解析と考察をお伝えするようにしています。
ほとんどの会社において、
アクセス解析を始めると見えてくるのはこの2つ。
- 社名検索が中心
- 見られるのは会社概要
この2つについて深掘っていきましょう。
社名検索が中心:一般的なSEOの手法は当てはまらない
IRサイトへの訪問者のほとんどは、社名を直接検索して訪れます。
つまり、存在を知っている投資家、株主がアクセスすることが大勢。
そのため、一般的なSEO手法(キーワードの最適化や競争の激しい検索ワード対策)はあまり効果がないと言えます。
アクセスを伸ばすには、
SNSや他のメディアへの露出を増やし、企業名の認知度を高める活動が重要!
極端にいえば、「おぼえやすい社名」なども重要ですね。
また、説明会やイベントの開催を通じて企業名を広める取り組みも必要です。
オウンドメディアの運用も効果的と思います。
見られるのは「会社概要」ページが中心
多くの場合、訪問者が最初に閲覧するのは「会社概要」のページです。
これは、上場会社に限らず、企業ページのほとんどに当てはまります。
しかし、会社概要のページは、会社の情報を掲載した表が配置されているだけ。
これではもったいない。
会社概要ページに命を賭けましょう!
会社概要ページには次の施策を行います。
- “who we are”という企業が一言で何をする企業なのかを明確に伝えるメッセージを記載する。
- 個人投資家向けコンテンツへ導線設計
- 経営計画ページへの導線設計
- 社長メッセージへの導線設計
who we areの掲載
これは、IR資料でもいえますが、どの企業も
「私たちのこと知っていますよね」
というスタンスのコンテンツ作成を行う傾向にあります。
しかし、残念ながら超メジャー企業でもなければほとんどの方は社名すら知らないし、
どんな事業で何で儲けているかを知りません。
本当に簡単に、一言(2~3行)で会社を説明する表現をするだけで、その後の理解度が変わってきます。
個人投資家向けコンテンツの作成と導線設計
個人投資家の興味を引くためには、特化したコンテンツを作成することが有効です。
たとえば、事業内容や株主還元情報・成長性を提供することで、個人投資家の関心を集めることができます。
そして、これらのコンテンツへの導線を会社概要ページから明確に設けることで、訪問者がスムーズに関連情報へアクセスできるようになるのです!
経営計画ページの作成
IRサイトには、経営計画を専用ページとして設けることが効果的。
中期経営計画などの中長期的な目標や具体的な取り組み内容をわかりやすく掲載します。
年間に渡ってアクセスされる内容なので、PDFの開示だけでなく、1ページで表現が大切だと思います。
このページも会社概要ページからリンクを設けるのがベター。
トップメッセージの重要性
IRサイトの顔とも言えるトップメッセージは、企業の姿勢やビジョンを示す重要なコンテンツ。
経営トップからのメッセージを通じて、企業の価値観や成長戦略をわかりやすく伝えることが求められます。
汎用的な挨拶ではなく、振り替えりやビジョンなど独自性のあるメッセージを伝えましょう。
ここまで、会社概要からリンク(導線)を設置したほうがよいコンテンツを上げましたが、他にも設置したほうがよいコンテンツも紹介します。
投資家との対話を促すコンテンツ(Q&A)
IR活動の一環として、投資家との対話を深めるためのコンテンツを充実させることが重要です。
たとえば、半期ごとに投資家から寄せられた質問に回答するコーナー。
FAQのようなものではなく、実際に投資家からの質問を例として、その回答を開示するなど。
投資家からの疑問に答えるカタチになり、より対話がなさえます。
統合報告書の特設ページの作成
統合報告書も年間を通じて見られるコンテンツ。
単なるPDFの公開に留めず、Webページ上でダイジェストを提供するとよいかと思います。
簡単でもいいのでポイントなどを掲載すると、難解な統合報告書も読みやすくなるので、そのような配慮は効果的です。
IRサイトにおいてデザインは重要?
さて、大きな疑問です。
デザインはもちろん重要は重要です。
ブランディングや企業イメージ構築の観点もありますが、IRサイトにおいては目的の情報に素早くアクセスできるデザインが最も重要です。
なので、一般的なサイトでは定番とされている次のことを心掛けるとよいかもです。
・無駄なエフェクトなどはやめよう。見る側は意外とイライラします。
・無駄に大きな画像、ビジュアルは避けよう。
・文字だけの無機質なサイトを恐れない。
投資家は情報を得たいのであって、ビジュアルを見たいわけではないとうことを念頭に置くとよいです。
まとめ
IRサイトの構築・運営には、単なる情報掲載ではなく、投資家に企業の価値を的確に伝える仕組みづくりが必要です。
アクセス解析を活用した改善、社名認知活動、魅力的なコンテンツ制作、そして効果的な導線設計を行うことで、投資家との信頼関係を深め、企業価値の向上につなげることができます。
もちろん、インクデザインでも、IRサイトのコンサルティングから、デザイン、コンテンツ作成、実装(HTML)、CMS構築、アクセス解析を通じた改善提案まで行っています。
リニューアルありきではなく、既存サイトのリフォームから始めるのが良いとも思っています。
ぜひぜひ、パワーポイントだけでなく、IRサイトもご相談ください!