テレワーク2ヶ月の今

更新日:2025年1月31日

当社では2月の半ばからCOVID-19の対策として全スタッフのテレワークを始めました。
都内でもまだ数人の感染者が確認された時期でしたが、テレワークに踏み切ったきっかけは、当時発表された感染者が、当社の所在する錦糸町を通るJR総武線を利用していたとの報道を聞き、他人事ではないと痛感したからです。

・従業員の健康と安全
・企業の継続

この2点が意思決定の判断基準でした。

当時、全員テレワークは少し大げさかな?と思いましたが、
後で、「あの時はおおげさだったね」と笑えればと思っていました。
また、長くても3月いっぱいかな〜とかなり楽観もしていました。

それから2ヶ月、いろいろと気づきとノウハウが蓄積されました。
非常事態宣言下において、これからテレワークに取り組む企業もいると思います。
10人くらいの小さな会社ですが何かしら参考になればと思い、この2ヶ月で感じたことを書いていきます。

生産性はさほど変わらない

もともと、地方でテレワークをしているスタッフがいたり、一時期海外でテレワークをしていたスタッフもいたので、慣れてはいました。
大きな戸惑いもなく、テレワークに移行できたと思っています。
制作スタイルもチームで細かい分担よりは、個人に任せたスタイルが多かったのは要因だと思っています。

作業指示や情報共有はSlack

ちょうど今年に入って、社内のコミュニケーションツールをSlackに移行したばかりでした。
社内でのコミュケーションはアーカイブ性よりも即時性のほうが、大切かと思いますので、気楽に使えるSlackに馴染むのにそれほど時間を要しませんでした。

心かけているのは即リアクション。
今、手が離せなくても「いいね」スタンプだけはリアクションすることにより、「了解!わかってまっせ!」的な安心感が離れていても感じてもらえればと思っています。

感情はキャッチアップできない

作業指示は Slackで問題なく、逆に感情というノイズがなくなったので、効率が良くなったとさえ言えます。
ただ、大切なのはその「感情」。
何を考えているのか?嬉しいのか?起こっているのか?落ち込んでいるのか?
そんなことがほぼわからなくなってきました。
これは大きな課題だと考えています。

単に仕事をして給与をもらうだけでなく、人生の時間の多くを占める仕事は意味のあるモノにしたいと思っていますが、何を考えているのかが見えなくなると、それが難しくもなってくる恐怖があります。

また、逆に僕の考えていることも伝わっていないかも?
元来人と人はわかり合えないもので、その間を埋めるためにデザインあると思っています。
人と人がわかり合えなくなりつつある現状、いろいろと答えのない思考を巡らせています。

交通費は撤廃し、一律手当に

交通費は撤廃しました。
居住地によって交通費には差があり、通勤しない今、交通費を支給し続けるのは従業員の間で不公平が出るためです。
その代わり、電気代や電話代の個人が負担するインフラ代金の負担が増えるので、在宅勤務手当として一律で5,000円を支給することにしました。
この額に関しては今後の状況も踏まえて検討する予定です。

定時はなるべく守るようにして、朝礼はZOOMで

当社では10時出勤、18時半定時でした。
今もそれは原則守りつつ、個人都合や仕事の進み具合、効率等を考慮し、自己申請で勤務時間をスライドしたりしています。
ただ、毎日10時にZOOMでの朝礼を行い、予定の確認や情報の共有をしています。
顔が見える朝礼は1日1回は必要かと思います。
また、プロジェクトによっては都度社内テレカンを行います。
ツールとしてのZOOMは今見直しをしているところです。

デザイナーはアウトプットが全て

勤務内容には正直あまり興味がありません。
勤務時間内にテレビやyoutube見ながらでも、昼休みを2時間とっていようが、昼寝していても、極論どうでもいいです。
僕たちはプロなのでアウトプットが全て。それ以上でもそれ以下でもありません。

残業代は支払っています

テレワークだと勤務内容がわかりにくく、残業代を支払いにくいという声もありますが、僕の考えは完全に性善説なので時間分は支払っています、基本的には残業はSlackで申請することになっています。

テレカンは便利

今までの仕事の流れとして、僕か倉田がお客様からと打ち合わせとして、スタッフに指示やディレクションするという流れでしたが、お客様ともテレカンをすることになって、「発言しなくてもいいから聞いてて」といって参加させるとこが多くなりました。
変な話、僕を挟むよりダイレクトに話が伝わって、効率的で、いいモノができる可能性も高くなったのでは?
そのようなワークフローのシフトを感じます。

営業面での課題

当社は皆デザイナーで営業はいません。
今までの営業はリピーターか紹介、代表である僕が人脈を広げて営業に繋げてきました。
今の状況、僕も動きがとれずに新規の人脈を築くことが難しくなってきました。
このままでは弱い営業部分がより弱くなる・・・
その危機感は大きく感じていて、極力自社のサイトで発信しようと決めました。
5年くらい放置していたデザインも変更し、スタッフにも「発信が生命線だ」と発破を掛け、手探りで発信を続けています。
もちろん、この記事もその一環であることは間違いないです。

メンタル面での課題

これは今もっとも抱えている問題かもしれません。
僕も含めてですが、正直2ヶ月の自宅勤務は精神的にきつい!
会社行くというプロセスが切り替えになっていたという事実と、切り替えができないとストレスが溜まり、逃げ場がなくなるということがわかりました。

また、デザイナーは僕もですが、感受性が豊かで、ナイーブな人が多く、今の世間の状況はよりストレスが溜まるのではと思います。

向き不向きもあって、比較的大丈夫!という人もいます。
僕は考えすぎてしまうタイプで、ストレスを溜めやすいと自覚しているので、弱い人の気持ちはよくわかります。
皆に対してもなるべく精神論だけでなく、できる対策は行おうと思っています。
個別に話をしたり、朝礼で気を配る等、動けない中で出来る対策は少ないのが課題です。

今月になってテレワークを始めた企業はこのメンタルな問題に今後直面すると思います。
できることは少ないかもしれませんが、誰もが抱えるリスクと思ってもらい、決してその弱った状態の方を責めるようなことがないようにと思います。

最後に

このように2ヶ月のテレワークでのできごとを記載してみました。
この記事がなにかしら参考になれることと、「こんなことあったね」と笑って、呑みながら皆で集まって話ができる世の中が早く来ることを願っています。

(鈴木潤)

Watashi Omitamaがついに完成しました!

さくらと距離感

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