ここ数年、紙で印刷する「株主通信」が発行中止かwebへの移行するケースが増えてきたように感じます。
紙を使用することや、輸送的な環境負荷の問題や、コスト、「招集ご通知」や「 IRサイト」と内容が重複することがその要因になっていると推測します。
この2022年3月期決算の企業様において、その流れは加速しているように感じ、インクデザインでもweb株主通信の案件が増え、紙の株主通信が少なくなっています。
単純に発行を中止する場合も多いですが、web版として株主や投資家とコミュニケーションを図る企業様も少なくはありません。
webでの株主通信の場合は、コスト的に印刷費が必要なくなるメリットはもちろん、IR担当者のスケジュール的な余裕、更新性、アナリティクスによる効果測定、キーワード検索流入の入り口等、多くのメリットがあります。
この記事では、web版の株主通信の傾向を調べてまとめてみました。
デザイン会社らしく、内容よりもその実装方法から考察してみます。
大きくは「特設サイトのようにデザインする」か、「既存サイトの枠の中で実装するか」の2パターンに分類されます。
1.特設サイトのようにデザインする場合
既存のサイトの枠を離れて、もしくはメニューまわりのUIだけは承継して、コンテンツ部分のデザインは自由に作成するパターンは、従来紙で作っていた株主通信のように、イメージや情緒を伝えることができ、ブランディング的な要素も含むことができます。
反面その分コストや制作時間は多めになります。
オンラインの統合報告書などでよく用いられているパターンだと思います。
メニュー等UIを継承しないで完全に特設サイトのように作成するパターンは、よりイメージ的に見せたいという意図がある場合が多いと思います。
同時に、本体のサイトがCMS等でがっつり作り込まれている場合、新規のページ追加やデザインが行いにくいので、静的な特設サイトのような作りでCMSに影響を与えず実装できるというメリットもあります。
それでは、そのパターンの事例を紹介します。
(※弊社の実績ではありません)
株式会社ヒガシトゥエンティワン
https://ir-p.jp/higashi21/202106/index.html
ベイシス株式会社
https://www.basis-corp.jp/ir/kabunushitsushin20210930.html
株式会社良品計画
https://ryohin-keikaku.jp/ir/report/33jigyo01/
ウェルス・マネジメント株式会社
https://www.wealth-mngt.com/ir/progress/index.html
SMBCグループ
https://www.smfg.co.jp/gr2021/
株式会社TAKARA & COMPANY
https://k.srdb.jp/7921/archives/2021/second-quarter/
2.既存サイトの枠内に構築するパターン
既存のサイト内に構築するパターンは、まず、サイト全体のイメージから外れず、UIも地続きなので、ユーザがー迷いにくいメリットがあります。
それと、実装も早くコスト的なメリットや、汎用性の高さや、更新の行いやすさが特徴になります。
こちらは、既存サイトのCMSに実装しやすいのではと思います。
それでは、そのパターンの事例を紹介します。
(※弊社の実績ではありません)
日本電信電話株式会社
https://group.ntt/jp/ir/library/nttis/202112/index.html
株式会社LIFULL
https://ir.lifull.com/ir/ir-data/27shareholders/
ユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス株式会社
https://www.usmh.co.jp/ir/business_reports/2020_a
株式会社三越伊勢丹ホールディングス
https://www.imhds.co.jp/ja/ir/stockholder/report/2020-01/index.html
株式会社パソナグループ
https://www.pasonagroup.co.jp/ir/info/irletter15th2q.html
いかがでしたでしょうか?
今後、印刷物としての株主通信の発行中止によるweb化の流れは加速するのではないでしょうか?
webでの公開の場合、PDFやE-bookのような手段もありますが、前述のようにアナリティクスによる効果測定、キーワード検索流入の入り口など、サイト運営上のメリットもあります。
インクデザインではもちろんweb版、オンライン版の株主通信の企画、デザイン、実装を提供していますので、お気軽にお問い合わせいただければと思います。