おはようございます。
代表の鈴木です。
僕は趣味で海外IR資料のデザイン的動向をTwitter(@Juns_incdesign)で発信しているのですが、今回はそのまとめを掲載したいと思います。
海外のIRも日本と同じく、Powerpointでの資料が多く、そのクオリティも様々。
どちらかというと日本よりも文章で読ませる傾向があるような気がします。
意外ですね。
前回のまとめ記事はこちらから
https://incdesign.jp/%e6%b1%ba%e7%ae%97%e9%96%a2%e9%80%a3%e8%b3%87%e6%96%99-%e6%b5%b7%e5%a4%96%e7%b7%a8/
今回もそんな海外のIR資料をいくつか紹介します。
宇宙事業の老舗
ヴァージン・ギャラクティックの資料
紫という日本ではなかなか扱いが難しい色を、ビジュアルやロゴも含めて上手く使われています。
引用:https://virgingalactic.com
低軌道に小型衛星を低コストで打ち上げる米ASTRA SPACEのインベスタープレゼンテーション
1日1回の打ち上げをめざすとか。
資料も宇宙ベンチャーはデザインに気を配っている印象がありワクワクしますね!
引用:https://astra.com
米ロケットベンチャーRocket Labの決算資料
黒ベースは日本ではなかなか見られないですね
ロシアの状況が先行き不透明なので、 西側の宇宙産業がそれを担うために今後動きの大きな業界ですね。
引用:https://www.rocketlabusa.com/
ウクライナで1人でスタートして昨年NASDAQにIPOした開発環境を提供するGitLab。
東欧は優秀なエンジニアが多く、人件費が比較的安く、IT産業が伸びると言われていただけに 今回の件で成長に歯止めがかかり、人材が失われるのは残念だし、元に戻るには長い時間がかかるだろう。
引用:https://about.gitlab.com/company/
神経系疾患系のバイオ製薬会社、Bionomics(豪・NASDAQ)
資料は手作り感あるものの、色味が少なく統一されて見やすいイメージ。
ちなみに、2枚目の医学系のイラストは日本でも専門会社がいて、一般のデザイン会社が描くことは少ないです。 先日も書きましたが、米では医療、バイオ系のIPOが多いですね。
キッチン・バス製品の大手サプライヤー、米FGIのInvestor Presentation。
スタイリッシュかついい意味での堅さが伝わってきます。 写真や色使いもクールで参考になります。
引用:https://www.fgi-industries.com/
金融系サービスを手がけるBancorpのインベスタープレゼンテーション 色や書体、アイコンが日本ではなかなか見られないバランス
引用:https://www.thebancorp.com/
ALS やアルツハイマーへの治療薬を開発している Amylyx Pharmaceuticals, Inc.の資料
米国のIPO傾向をみているとバイオ、ヘルスケア、製薬系が多い印象を受けます。
引用:https://www.amylyx.com/
今年1月、IPOした金融系グローバル企業TPG Inc.
金融系らしくスッキリと数字を見せてますね
引用:https://tpg.com
こちらが、直近のteslaの決算資料
美しくあるけど、図解などはあまりなく、グラフと表で事実を伝えることに注力しているように見えます。
引用:https://ir.tesla.com/
米国NASDAQに最近IPOしたヘルスケア系企業NEXGEL, INC.のInvestor Presentation
米国というとAppleやteslaのようにビジュアル戦略に力いれている企業ばかりかというと、実はそうでもない? 意外と普通で文字ばかりの資料が多いです。
引用:https://nexgel.com
昨年、NASDAQにIPOした、プール用品を扱う Leslie’s, Inc.
写真を効果的に使って事業内容を表現しています。
引用:https://ir.lesliespool.com
NYSEに昨年上場した、中国の化粧品ブランドのYatsen Holding Ltd
シンプルでスッキリした印象です。
引用:http://ir.yatsenglobal.com
わかりやすいです。
昨年12月にIPOしたインターネット広告関連会社のPubMatic, Inc.のINVESTOR PRESENTATION
図解多めでわかりやすいですね!
デザインのテイストは重めで日本では難しそうですがスライドの作り方等参考になります。
引用:https://investors.pubmatic.com/
UberのESG Report
米企業ではここまでESG Reportを作っているのは珍しいかも?
世界観やデザインのわかりやすさもさすがですね。 参考になります!
引用:https://investor.uber.com/home/default.aspx
米、製薬系企業ANNOVIS BIO, INC.の資料
左にイメージビジュアルが配置されているのが特徴的ですが、以外と視線誘導が曖昧になりそうですね。
ところで、ここ数年米国での新規IPOは医療、ヘルスケア系が多い印象です。
引用:https://www.annovisbio.com/
米、金融系企業のVelocity Financial, Inc.
オールドスクールな感じ
いろいろ資料みますが、文章を読まなくても何がいいたいかわかる資料が結局わかりやすいのかな
引用:Velocity Financial, Inc.
米、クラウドプラットフォームを提供するSnowflake Inc.の資料
実にシンプルで、図解もわかりやすいですね。
参考になります。
引用:https://investors.snowflake.com/overview/default.aspx
テンションあがりますね!
米IT企業のRackspace Technology, Inc.
こういういかにもデザイナーの手が入ったであろう資料見ると、日本ではなかなか受け入れられない色使いですが、キレイにまとまっていますし、美しいです。
引用:https://ir.rackspace.com/
昨年IPOした製薬系企業 4D Molecular Therapeutics Inc. のCorporate Presentation
シンプルにまとまってはいます。
引用:4D Molecular Therapeutics Inc.
自動車のメガグループVOLKSWAGENのIR資料
色数もかなり限られていて、シンプルで見やすいですね VWというと淡いブルーのイメージは薄かったですが、 日本ではVW単体の濃紺のイメージが強いからかも
引用:Volkswagen Group
2020年2月にIPOした、医療系企業のPPD, INC.
資料はシンプル。参考になります。
日本だとコーポレートカラー紫は珍しいく、馴染み薄いかもですが、これくらいシンプルだと違和感はないですね。
引用:PPD, INC.
いかがでしたでしょうか?
海外資料のデザイン面でのアプローチは日本のそれとは結構違いますね。
写真も少しカチッとした写真が好まれるようですし、色使いもパステルカラーは少なく、黒や紫という濃い色をベースに使用することが多い傾向です。
フォントの使い方も迷うポイントですね。
インクデザインでは海外用IR資料のデザインを承っています。
内容や言語までは踏み込めないですが、独特な海外向けのデザインでお困りのことがあればぜひご相談いただければと思います。