インクデザインスタッフたちの仕事への姿勢を紹介するインタビュー企画「ぼくのクリエイティブ、わたしのクリエイティブ」。
第5回目は長谷川麻里絵さんです。ロゴ作成などのデザイン業務に加え、写真撮影や動画の編集を行っています。
入社から半年ほど経ち、最近では株主通信のデザインに集中して取り組んでいるそう。デザインに関わる仕事は「なんでも楽しい」と話す麻里絵さんに、インクデザインでの日々を伺いました。
デザインを仕事にしたいという思いに突き動かされて、インクデザインの門を叩く
私がデザインの仕事を始めたのは、実はインクデザインに入ってからです。
子供の頃からずっと絵本とイラストが好きだったものの、学生時代は部活動などに追われてイラストからは離れていました。社会人になってからも、しばらくデザインと関係がない仕事に就いていたので、イラストやものづくりに関わる機会はほとんどありませんでした。
そんなとき、いきつけのカフェであるデザイナーと知り合いました。そして次第に仲良くなり、その方が描画ソフトが入った古いパソコンを譲ってくれることに。そのパソコンを使いながら、自分でもイラストを作ったり写真を編集したりして遊んでみるようになったのがデザインを始めたきっかけですね。
試しに色々作ってみると、今度は友人が簡単なデザインやイラストの作成を依頼されるようになりました。そうして自分で遊びながら学びながら制作を続けていると、どんどんデザインが楽しくなって、デザインを仕事にして続けていきたいと思うようになりました。
ただ、未経験でデザイナーになるのは簡単ではありません。いくつも採用を断られ、それでも求人を探し続ける日々が続きました。そこで、ついに見つけたのが「すみだの仕事」に掲載されたインクデザインの紹介記事。インクデザインでは、デザインが好きなら未経験でも受け入れてくれると知り、本格的にデザインを仕事にできるとわかった時はとても嬉しかったですね。
デザインもイラストも、撮影や編集も、「なんでも楽しい」
インクデザインに入社してから約半年。最近特に楽しかったのは、クライアントのホームページ掲載用に写真と動画の撮影を行ったお仕事ですね。
事前に時間配分やカット割など、アイデアを準備してから撮影現場に臨み、短い動画のなかで、自分の納得のいく構成が実現できたのでとても嬉しかったです。これから公開予定の案件なので、見てくれる皆さんの反応が今から楽しみです。
元々、インクデザインの求人に応募した最終的な決め手も、取材や撮影を行っていると知ったからでした。入社以前に撮影アシスタントの経験があり、撮影には以前から興味がありました。ただ、仕事として実際に自分で撮影から編集まで行うのは、やはりインクデザインに入ってからの初挑戦。
経験がある人はもちろん、未経験でも「やってみたい」という思いを応援してくれる会社だと感じますね。
最近では、ウェブデザインのオンライン講習を受講させてもらっています。講習ではサイトデザインのやり方から、プログラミング言語を使ってソースコードを作成するまでの一通りを学んでいます。今までプログラミングには一切馴染みがなかったのですが、やってみると意外なほどに楽しいです。紙のデザインと違って、デザインが反映された結果をリアルタイムで見ることができるのが面白いですね。
担当業務は、ロゴの作成、株主通信のデザイン、イラストの作成や写真撮影など多岐に渡りますが、私の中では特に境目を感じていません。自分が好きな制作に関わることができて、今はすべてが新鮮で楽しいですね。業務を通じて日々挑戦する機会を与えてもらえるので、興味を刺激されながら過ごしています。
ハンディーキャップを持つ人々も快適になるデザインをしたい
これからの個人的な目標は、デザインのスキルを使って絵本を自作することです。業務で学んだDTPソフトの知識を活かして印刷・製本まで自分で行い、絵本を完成させたいです。
絵本の好きなところは、ストーリー展開もイラストのタッチも、綺麗なものばかりではなく、個性的でバラエティ豊かな表現が多用されている点です。
絵本を色々と読んでみると、なかには特別なドラマが何も起きず、ただ悲しいまま何となく終わってしまうような絵本もありました。それでも絵本を読み終わった後には、何かしら伝えたいことや、メッセージみたいなものが感じられます。
考えてみると、文字数もページ数も限られている絵本だからこそ、伝えたいことをわかりやすく伝えるためのデザイン上の工夫が詰められていることに気がつきました。イラスト、文字の大きさや文章量の調整など、デザインが加わることで、子供から大人まで物語世界を丁寧に伝えられているのだと思います。
前職でお子さんや障害のある方々と関わってきたこと、それから私自身が文章を読むのが苦手だということから、色々なハンディーキャップを持つ人々の目線に立って物事を考えたいと考えています。
今後、一人のデザイナーとしては、色々なハンディーキャップを持つ人にとっても、気持ちよく伝わるようなデザインを目指していきたいです。
文章を読む時のつまづきや言語の違いなどで諦めていたことに少しでも近づきやすくなるよう、デザインを上手く使っていきたいです。
イラスト:金子玲子
聴き手・ライター:清田睦月