社内の案件管理全部Notionに変えてみた<立ち上げ編>

更新日:2025年4月8日

はじめに

探しているデータが見つからない。
情報を持っている担当者がつかまらず仕事が進まない。
メールを延々と遡らなければ取引の経緯がわからない。

中小企業によくありがちなカオス状態ですが、実は半年前までの私たちもそうでした。
当社ではこれらの課題を解決するため、Notionを使った仕組みづくりプロジェクトを発足し、業務改善に取り組みました。

本シリーズでは「立ち上げ編」「実装編」「運用編」の3回に分けて、プロジェクトの一部始終をご紹介します。

この記事でわかること
◼︎ 組織で長年見過ごされてきた課題をどうやって問題提起した?
◼︎ なぜNotionになった?実際Notionってどうなの?
◼︎ プロジェクト立ち上げを成功させるポイントとは?

まずは自己紹介

皆さまこんにちは。
シリーズ第一弾・立ち上げ編を担当します、インクデザイン株式会社のなつみと申します。

2022年12月19日入社。はやいもので現在3年目です。
Web制作・運用をメインに担当。時折、スライドの制作案件にもアサインされています。

インクデザインってどんな会社?

社内改善の話をするからには、私が働いている会社についてもぜひ知っていただきましょう。

2013年11月1日に開業した当社・インクデザイン株式会社。
公式には「IR分野に特化したデザイン・コンサルティングチーム」と謳っています。

なんだか強そうな感じがしますね。
もっと柔らかく言えば、IRを軸にあらゆるものを形づくる制作会社です。

具体的には、印刷物でもWebでもスライドでも、はたまたロゴやイメージキャラクター制作まで。
インタビューから写真撮影もできます。とにかく幅広いんです。

そして、ゆるやかに増えていた従業員数はここ2年ほどで急激な右肩上がりに。

平日5日勤務のみでなく、3日勤務、時短勤務、インターン等、さまざまな働き方をするメンバーがいます。
また、都内近郊のメンバーは東京のオフィスへ日替わりで出社していますが、当社の基本は在宅勤務。

ワークワイフバランスが取りやすい環境です。

ちなみに、本シリーズでは「マネジメント層」という文言が頻出します。
マネジメントというと一般的に実務に関わらない経営幹部のイメージかと思いますが、当社では「プロジェクトの金銭管理や進行管理を行う人」といったニュアンスです。

Notion導入前:
業務に取り組む中で、ストレスに感じていたこと

さて、本題に戻しましょう。

業務に取り組む中でわたしがストレスに感じていたことを大まかに言うと、
どの情報がどこにあるのかわかりづらいこと
知りたい情報を誰かに聞くしかないこと
の2点でした。詳細は下記のとおり。

  • Notion導入前の主な社内ツール
    • データ共有:Dropbox
    • チャット :Teams

  1. 社内に関する情報
    • Teamsだと情報がどんどん流れてしまう。
      • 誰がどの案件に入っていて、どのようなことをやっているのかわからない。持っているタスクが見えづらい。
      • どの新規案件が未アサインなのか、誰が入れるのかを確認・決定するために朝礼の時間が長引く。
    • 社内で挙がっている課題・問題を管理する場所がない。
    • 案件に関わらない社内共有データ(就業規則やフォントデータ等)の場合、データがどのフォルダに入っているのかわからない。
  2. 案件に関する情報
    • Web運用業務の引き継ぎがほぼ口頭。マニュアルが全然ない。 実作業時に出てきた不明点や疑問点を上司に確認したいとき、なかなかつかまらなくて作業が滞る。
    • 途中から案件に入った場合、今どのような状態なのか、誰が何をやっているのか、全部誰かから説明を受けないとわからない。
    • 業務内容が幅広い分、カテゴリ分けが複雑。元々スライドのみだった案件がWebに派生したような場合、Web向けのフォルダを探してもデータが見当たらず、確認するとスライド向けのフォルダにあったなんてこともしばしば。
  3. メンバーに関する情報
    • 誰がどのチームに属しているのか。
    • 平日5日勤務以外のメンバーの勤務がいつなのか。
    • 誰がいつ有給休暇を取得しているのか。
    • 勤務中の空き時間がいつなのか。 特にマネジメント層がつかまりづらく、Teamsで連絡しても反応がなく困ることが多かった。

きっかけはTeamsで流れてきたスレッド

メンバーが急激に増えていく中で、組織として改善せねばそう遠くないうちに崩壊するのではないかと思い始めていた頃、Teamsでこのようなスレッドが流れてきました。

これは何ともありがたい…!すぐに参加したい旨を返信しました。

最終的に集まったのはわたしを含め4名。
本当に偶然ですが、業務内容にばらつきのあるメンバーが集まりました。

  • かなえさん:2021年3月入社。スライドメイン。
  • なつみ:2022年12月入社。Webメイン。
  • みきさん:2023年6月入社。印刷物メイン。
  • なゆきさん:2024年1月入社。印刷物メイン。

Figmaを使って課題を書き出そう

みきさんの提案で、4名でミーティングを行う前に各々が感じている課題を書き出そうということに。

ひととおり書き出された課題を見てみると、複数のタイプのものが。
これをテキストのみでまとめるのは無理がありそうだと判断し、わたしはFigmaの導入を提案しました。

なぜFigmaを提案したのか?

わたしがFigmaを知ったのは、入社前に通っていたWebデザインスクールでのブレインストーミングがきっかけです。
下記のような点が便利だったことを思い出し、今回の情報整理にも使えると思って提案しました。

  • Googleアカウントがあれば使える手軽さ
  • 現実世界でいう、付箋を使ったアイデア出しをオンラインで行うことができる
  • カテゴリごとの分類が可能
  • 視覚的にわかりやすく情報を残せる
  • コメントを任意の場所に残せる
  • 一覧性が高い

3名ともこれまで使ったことがないとのことでしたが、快く受け入れてくださったため、実際にFigmaを導入。
このとおり、優先順位をつけて整理整頓をすることができました。

新しい業務管理ツールとして、Notionが有力候補に

使っている各種ツールでは今抱えている課題を解決できそうになかったため、わたしたちは新しい業務管理ツールを検討することにしました。

検討にあたってわたしたちが重要視したのは、情報の蓄積しやすさと取り出しやすさです。

この視点でツールを探したところ、候補に挙がったのはNotion、Microsoft Loop、Google Sitesの3つ。検討を重ねた結果、Notionなら一気に課題・問題を解決できるのではないかという結論に至りました。

有力候補になったポイントはこちら。

  • 情報の蓄積に強い。
    社内ルールからタスク、マニュアルまで、Notionひとつでさまざまな情報を一元管理できる。
  • データベース機能を活用することで情報を紐付けられる。
  • Teamsと違って、タブで複数のページを開けるため利便性が高い。
  • 検索の精度が高く、目的の情報を見つけやすい。
  • みきさんがプライベートで使っており、構築ができる。

しかし、提案当時の金額は1人1ヶ月あたり1,500円程度。
ざっくり従業員30名の計算で1ヶ月あたり45,000円。1年間だと540,000円。

二つ返事が返ってくるような金額ではありません。
でも、金額で諦めてしまうにはまだ早い!提案してみよう!ということになりました。

いざ!社内プレゼン!

わたしたちがプッシュしたのは、もちろんNotionを導入することによるメリットです。

特に、Notionの導入により削減できる時間や費用の部分はポイントだったと思います。
具体的に、「時給3,000円の人が情報キャッチに30分かかると1,500円のロス」と説明しました。

正確に測ったわけではありませんが、入社してから数年経っている人でも1ヶ月に30分は時間をロスしていたと思います。新入社員だと30分どころではありません。
しかも、誰かに質問して説明を受けている時間は最低2名以上の時間をロスすることになってしまいます。

どうでしょう。
1ヶ月あたり1,500円が安く感じてきませんか?

ほかにも、生産性の向上や組織としての基盤強化をメリットとして挙げ、マネジメント層のほか、任意の参加者に向けて社内プレゼンを行いました。

社内プレゼンに使ったスライドの一部をお見せします。

デザイン的には物足りなさを感じるかもしれませんが、これはあくまで社内向けのスライドだからです。
クライアントの皆さまからお預かりしたスライドのデザインは素敵に仕上げていますよ。誤解なさらないようにお願いいたします。

え〜?本当に?とちょっぴり気になった方はデザイン事例をご覧くださいませ。

立ち上げ期で大変だったこと

Notionの導入が決まってからは、Notionで管理する情報整理と、Dropbox内のフォルダ整理の2つをメインに進めました。

振り返って大変だったな〜と思うことは主に3点あります。

  1. マネジメント層に意見を募ってもなかなか集まらない。
    • 会社案内、契約関係、財務管理等、わたしたちプレイヤー層とマネジメント層だと扱うデータが異なることもあり、特にDropbox内のフォルダ整理について検討する際はマネジメント層の意見が必要でした。しかし、マネジメント層はやはり忙しいもの。ただ単に意見を求めただけではなかなか返信がありませんでした。
    • そこで、書いていただきたいポイントを箇条書きにして、メンバーごとに書く欄を設けました。時には空欄の方もいましたが、以前に比べて集まる意見が増えました。
  2. 現状を問題に感じていない人との温度差。
    勤続年数が長い人ほど問題に感じていない傾向があった。
    • 組織として基盤を整えていきたい理由や背景を説明し、協力を仰ぎました。
    • 一方的にルールを押し付けず、意見を聞いて可能な範囲で取り入れることで、不満が溜まらないように心がけました。
  3. 打ち合わせ時間が伸びがち
    • あまり大人数で打ち合わせをすると会話が散らばってしまい、話し合いに無駄な時間がかかりがちです。
    • スライド、印刷物、Webというカテゴリごとに独自のルールを検討する際は、チームオーナーとチームリーダーに絞り、方針を固めたうえで話を進めるようにしました。

社内改善は社員全員のためのもの。

自分たちが進めたい方針を押し付けて、誰かが働きづらさを感じるようになってしまっては意味がありません。
特に認識合わせはしていませんでしたが、独りよがりになって社内の安定感を壊さないよう、各々心がけていたと思います。

実際に社内はどう変わった?

2024年9月から社内改善について取り組み始めて、およそ5ヶ月。

まだまだ整えていきたい部分は残っていますが、大枠としては随分と様変わりしたように思います。

実際に社内はどう変わったか。
他のメンバーがどう思っているか。
わたしたちの取り組みは成功と言えるのか。

皆さま、気になるところですよね。

運用編の記事で当社のアンケート結果を掲載予定です。忌憚のない意見が集まるよう、アンケートは匿名で行いました。記事の公開まで楽しみにお待ちいただけたら嬉しいです。

社内改善を考えているあなたへ

社内ツールの使い勝手や情報の管理方法など、以前のわたしたちと同じような悩みを抱えているなら、きっと変えられます。

役に立つかは分かりませんが、わたしたちなりのアドバイスをまとめました。

  • 思い立ったが吉日
    • 担当業務が落ち着いたら…と考えていないでしょうか。悲しいことにそのようなタイミングは訪れません。社内を変えたいなら、思い立ったタイミングで取り組み始めることをおすすめします。
  • マネジメント層が問題意識を持っているか確認すること
    • 残念ながら、社内改善をしてもお金にはなりません。勤務時間を削って取り組むことも踏まえ、マネジメント層の理解は必要です。
    • また、中には「マネジメント層が言うなら…」という姿勢の方もいるかもしれません。時にはマネジメント層の力を借りて社内の協力を仰ぎましょう。
  • 担当業務が異なる人を集めよう
    • 担当業務が異なることで、視点の異なる意見が出やすく、網羅できる範囲が広がったと思っています。
    • わたしたちは偶然にも担当業務の異なるメンバーが集まりましたが、難しい場合はアンケートをとるといった方法で意見を集めてみてはいかがでしょうか。

ここまで読んでくださったあなたが、自社を少しでも働きやすい環境に変えられることを願っています。

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