新年あけましておめでとうございます!
インクデザイン 代表の鈴木です。
2025年初回の記事として「2025年デザイン業界はどうなるか?」というデザイン業界の動向を、インクデザインの抱負を織り交ぜて書いて行きたいと思います。
リスクと機会
まずは、「リスクと機会」の分析から。
どんな業界、会社でもリスクと共に機会は存在します。
それらを洗い出すことが未来予想においては第一歩と考えます。
「生成AI」は2025年も大きなトレンドになりそうですね。
これからの「リスクと機会」を踏まえて、2025年のキーワードを拾って行きましょう!
生成AIの普及によるデザイン会社の変化
「まだ言っているの?」というくらい、生成AIの普及は進むと予想されます。
「クリエイティブな仕事はAIでは代替されないから安心!」
という声も数年前までは聞こえましたが、今はその声も小さくなっています。
現実的に普及が進むにつれて、
「クリエイティブワークにこそAIが使える!」
「AIでデザインの仕事はなくなるかも?」
「まだまだクオリティは人の方が高いよね。大丈夫。」
という危機的な肌感覚を持ったからではないでしょうか?
もっと言うと、生成AIの普及によって、
「クリエイティブな仕事は実はクリエイティブではなく、単なる作業であった」
という幻想に世の中や、デザイナー自身が気が付いてしまったからではないでしょうか?
もちろん、僕自身もそうです。
「うわぁ、やばいこれからどうしよう??!!」と
しかし逆にチャンスでもあります。
多くのデザイナーの仕事が単なる作業になってしまっていたのは、デザイナーの能力ではなく、業界の構造にあると言ってもいいかも知れません。
大半のデザイナー、デザイン会社は、大手から中堅の代理店から仕事を請けるのが多いです。
代理店のディレクターやコンサルタントからの指示をカタチにすることが多く、同業者からよく聞くことですが、その代理店が機能していなく、デザイナーが夜な夜な愚痴をSNSに投稿しているのも散見されますね。
※あくまでもよく聞く話です。
デザイナーがクリエイティブな仕事をするにはよりエンドに近づく必要があるのではないでしょうか?
どうでしょう?
生成AIはその業界構造を打破できる道具と考えます。
今まで、ディレクターやコンサルタントが行っていた専門的な仕事を
「デザイナーが生成AIを駆使する」ことで、
デザイナー、デザイン会社は、よりお客様に近い、上流工程から携わることができ、クリエイティブな仕事へ近づいて行くのではないかと考えます。
僕を含めたデザイナーにはそんな危機的意識と覚悟が必要かと感じます。
実際にインクデザインも、今期から「デザイン会社」から「デザイン・コンサルティング会社」と言い方を変えていて、それは生成AIのお陰だと思っています。
クライアントの自走化と省力化
改めて述べる必要のないくらい、日本国内では人手不足であり、その傾向はこれから加速するのは否定のしようがありません。
「省力化」
今後、大きなキーワードになりますが、AIも結局は「省力化」のための道具でしかありません。
つまり、多少クオリティには目をつぶっても、
はやくて、人の手がかからない。
そんな世界が望まれているのです。
また、省力化に対しては、「クライアントの自走化」も加速すると思います。
クライアントや代理店も、今までは、デザイナーに指示をして作業を依頼していましたが、
「自分でやったほうがはやくて正確じゃない?」
という考えが大勢になるのでは?
そのことが、生成AIはもちろん、ノーコードやパワーポイントへのツールの移行というトレンドに繋がっていると思います。
デザイン会社における人手不足
日本における人手不足の傾向は、先ほど述べた通りですが、デザイン会社においてもその影響は確実に襲ってきます。
まず、デザイナーの働き方待遇は、今でもあまりよくないと考えます。
実際に長時間労働、低賃金の話もよく耳にすることも。
そのような業界で人材を集めるのは困難になっていくと思われます。
それを打破するには、前述のとおり、デザイン会社も生成AIなどを活用して上流志向で利益を上げ、人材に再投資していく必要があると考えます。
サスティナビリティへの取り組み
デザイン会社においてもサスティナビリティからは目を背けるわけにはいかないです。
環境配慮の製品やパッケージなどという直接的でわかりやすい取り組みもできますが、
前述の「人材に対する取り組み」が短期〜長期、全てのフェーズで必要なのではないでしょうか?
その他にも社会的貢献な取り組み、アクセシビリティ、法令遵守、ガバナンスなど・・・取り組みは多岐にわたりますが、いずれそのような取り組みが、顧客との取り引きの条件になる日も遠くはないと予想されます。
グローバル対応
単純な話ですが、今、日本にいながら海外の仕事ができればスゴく儲かりますよね。
今後の為替の変動により逆転することもあるかもしれませんが、はやいうちにグローバルを意識した展開を行う事が必要なのではと考えます。
アウトカム志向
まとめになります。
まず、大前提。
デザイナーは人を感動させるようなスキルがあるのが大前提です。
その上での話。
今までデザインは狭義の意味では「アウトプット」でした。
今後、人不足、生成AIの普及などから、広義の「アウトカム」がより明確に求められるようになります。
かみ砕いて言えば、キレイで格好いいだけでは仕事にならなくなる。
つまり、お客様や社会にとってどのような効果や変容が起きるか。
そんなことを考えてデザインに向き合う必要があると思います。
もちろん、わたしたちインクデザインも、そんな方向性の転換を行ってばかりで、まだまだ出来ていなく、これからではありますが、見据えるビジョンはデザインによってお客様の課題そして社会解決することです。
さて2025年インクデザインをはじめとするデザイン業界がどのように変化、変容するか楽しみですね!
本年もどうぞよろしくお願いいたします!