2025年8月期に向けて

代表の鈴木です。

明日から、インクデザイン株式会社は、12期を迎えます。
大きく変化のあった前期(11期)。
その流れのまま、今期(12期)も変化の多い年度になりそうです。

まず、ざっくりとした前期の振り返りですが、業績は好調と言え、採用も着実に進み、20名を超える組織と進化しました。
内容としても、中期経営計画やロードショーマテリアル等の企画・編集や、統合報告書の作成、新サービスの確立、MVVの策定、価値創造プロセスの定義など、上流概念に触れていく案件が増加傾向。

ただ、単に「好調だぜ!みんなハッピー!」
のようなことはなく、仕事量の見積もり間違ったり、完全に力不足で悔しい思いしたり、何度もチームが崩壊しそうになったり、僕自身も「もうギブ、ちょっと休もうよ・・」という涙が止まらないような、ハードな局面が多々あり、単なる成長痛とは言えないような、バタバタしてジクジクした痛みを伴う一年でした。

とはいえ、バタバタはしていたけど、ギスギスはしなかった。
これは、スタッフの皆の前向きな気持ちのお陰です。
本当にありがとう!

そんな見えてきた課題とともに、今期の方向性を語りたいと思います。

デザイン会社の矜持

今後、デザイン業界は生成AIに飲み込まれていきます。
正確に言うと、デザイナーではないビジネスパーソンがデザイナーに依頼することなく、自身で生成AIを使い制作物を作成するようになる。

そんな世の中はもうすぐそこ。

クオリティが・・という話もありますが、労働人口が減る未来、
多少クオリティには目をつぶっても、楽で安い方法に流れるのは当然ですよね。

そのときにデザイン会社としてどんな価値を提供できるか?
そんなことを日々考えています。

アウトプットからアウトカム

デザイナーはアウトプットを重視する傾向にあります。
かっこいい、かわいい、キレイ、どんなフォント?どんな色?など。
ただ、そのアウトプットが、顧客や社会にとってどのような効果や変容をもたらすのか?

というアウトカムを考えてデザインをすべきだし、そのことがAIとの仁義なき戦いから逃れられると考えています。

経営✕デザイン

インクデザインが提供するアウトカムは何?

その大きな一つを、一言で言えば、「経営の見える化」

お客様の経営の課題や戦略、ビジョンなどを見える化することにより、「デザインの力」で経営課題を解決し、それが社会課題解決へも繋がると考えています。

具体的に何するの?

上流へ向かいます。

「デザイン会社がパワーポイントを作る」

という、ありそうでなさそうなギャップを突破口にマーケティングを行ってきました。

その中で、顧客はニーズは
「自分が作ったスライドをキレイにしてほしい」
のではなく、
「何を言いたいかを整理してほしい」
であることに気が付きました。

なので、そんなニーズを満たすために、編集や企画という能力を磨き、どんな状態でもたたき台つくれるような状態になり、

「デザイン会社が戦略コンサルティングも行う」

ような、なさそうで、ありそうなギャップへシフトできればと思います。

わかりやすく、おもしろく。

とはいえ、他社と同じでは、勝ち目はありません。

インクデザインらしく、
「高い意識を低い目線で」
「難しいことこそ簡単に、興味を持ってもらえるように」
「誰にもで理解できるように。」
そんな切り口を持てればと思います。

組織化、仕組み化

今一番の課題かもしれない。

今まで、デザイン会社なんだから、
「クリエイターだけのチームがいい」
「バックオフィス業務は僕がやるから、皆はデザインに集中してくれ!」
「自由こそがクリエイティブだ!」と思って10年くらいやっていましたが、
組織が20人を超えた時点で急に無理になった。

僕はバックオフィス業務に追われ、役割分担や権限委譲も全くできず、組織としてバラバラになりそうな瞬間は何度もあり、今の最大の弱点です。

現在、デザイン会社としての自由度や、風土を守りながら、組織化、役割化を進めている段階で、今期は組織の要となる管理部門もしっかり設けたいと思っています。

あと、なんでも自分でやってしまう僕のマインドチェンジ。

もっと早くやっておけばよかった〜!

コミュニケーションの充実

これも大きな課題。

インクデザインはテレワークがメインなので、会社に集まることが少ないです。
それが働き方としてはプラスに働く一方で、日々のやり取りはタスクの受け渡しになってしまい、チームとしての一体感や、相互理解不足などに課題が見えてきました。
オンラインで工夫してミーティングや情報共有をしても、一緒の場で過ごした時間の量にはかないません。

そんな課題を解消するために、テレワークを維持しながらも、なるべく共有の時間を設けると共に、お互いをリスペクトするような文化を築いて行きたいと思います。

また、交流の機会を創出したいと考え、そのために秋にはオフィスを移転・拡張の予定。

サスティナビリティ

持続可能な社会のために何ができるかを考えます。
インクデザインの持つ能力と事業の親和性を考えて、
サスティナビリティに関する内容を、とにかくかみ砕いて発信する活動を前期から始めました。
継続して取り組むとともに、デザインや視覚表現におけるアクセシビリティに関しても研究と発信ができればと考えています。

また、創業以来続けてきた、災害や、震災孤児へ一定額の寄付は継続して行っていきたい。

最後に

僕の考える未来。

デザインが社会にとってより身近で重要な要素になり、デザイナーがより身近な存在になり、心身共に満たされる。

そんな潤いのある美しい世の中。

そのためにひとりでも多くのデザイナーを輩出したい。

まだまだ力不足。
なので、そんな夢と希望を持って事業を続けて行きたいと思います。


前期お世話になった方々には感謝を述べるとともに、
これから訪れる多くの出会いに期待したいと思います。

今期も何卒よろしくお願いいたします。

錦糸町から愛を込めるのは恐らく最後になるでしょう!
読んで頂いた皆様に幸多からんことを願います。

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