【みずほFGのIR資料から考察する】ビジネスとアートは交わることができるのか?

こんにちは。インクデザイン代表の鈴木です。

先日開示された、みずほフィナンシャルグループ様のIR資料。
その表紙がSNSなどで「よい」、「わるい」、「びっくりした」などの様々な意見がありました。
平たく言うと「ざわついた」。
今回はこの事例をもとに、ビジネスとアートの関係について考察していこうかと思います。

まず、私の意見。
パーパスと連結するような、真摯であり、熱量のあるクリエイティブ。

引用:みずほフィナンシャルグループ 中間期決算の概要
https://www.mizuho-fg.co.jp/investors/index.html

そもそもアートには正解はない。

まず、前提としての僕の考えですが、
アートには正解はないです。好き、嫌いで語っていいものです。
何を言ってもいいです。
議論が起こること自体、アートの目的のひとつなので、健全だと考えます。

とはいえ、議論の質は重要なポイントかもしれません。
表面的なのか、深い本質の部分なのかなど。
SNS上の議論だと、本題から逸れた大喜利的な議論になりがちなのも事実。
流石にそれではもったいない。

なぜ表面的な議論が起きるのか?

では、なぜ本質から離れた議論が起きるのか?
大きな理由は、見た目の好き嫌いで判断するからだと思います。

アートは難解なので、馴染みがないと、見た目での判断になりがち。
アートは一般的な社会的感覚と個人の思想との葛藤の産物であるので、どうしてもキャッチーではなく、難解なアウトプットになることが多いですね。
もちろん、難解なアートが優れていて、端的なのが劣るというものでもないとも思いますし、
難解なアートが理解できるから偉いとかいうことでもないです。

今回の事例のように、普段アート作品が用いられないような媒体の場合、従来のテイストとは異なるので、インパクトが強く、見た目において、条件反射的に受け入れられない感覚になるのでは?

もちろん、見た目で語ることが悪いわけではありません。
それも含めてアート。
ただ、議論が本質から離れてはもったい。ちょっと見方を変えると、ちょっと楽しくなります。

アートとして消化するために。

では、見る側がアートとして消化するため、アートとして楽しむにはどうすればいいのか?
ひとつの方法が「自分なりの解釈を考えてみる」ということ。
2ページ目には表紙の解説が丁寧に述べられています。

「根付く」
根は複雑に絡みあい、成長する。
あっちへいったり、こっちへいったり。
枝分かれしたはずが、いつの間にかまた一つになり、また枝分かれする。
150年間、複雑に絡み合う社会を観察し、次の展開を想像してきた。
より複雑に不確実になる社会の中で、次はどのように成長していくのか。
自由に、過去に囚われず、新しい創造をしてみる。

資料2ページ目より引用

またパーパスとして

「ともに挑む。ともに実る。」

と記載されていて、それからインスパイアされた作品であることが記載されています。

これらを自分なりに読み解くと・・・

今は、複雑な世の中であるとの認識のもと、
これから成長をするためには、自由で新しい創造が必要。
というメッセージであり、黒い墨のような複雑さの中に、ちょっとのカラフルで自由な創造性が見え隠れする
そんな希望。
そうだね。今の世の中はこんなに複雑に見えるのかもね。

そんなことを考えました。

また、「ビジネスとアート」という交わらないと思われている両者が、
「ともに挑む。ともに実る。」というパーパスに繋がるようなメッセージかもしれません。

なんか、謎解きを解くようでちょっと楽しいですね。

アート、ビジネス、そしてデザインはどこに向かうのか?

企業においても、パーパスや目指す姿などが重要視されつつあるので、今後のビジネスシーンではアート的な表現は増えていくと思います。
今回の事例は、そんな例であり、熱のあるクリエイティブだと思います。

「ビジネスにもアート思考」と言われて長いですが、僕はビジネスや経営そのものが、アートであると信じています。
経営なんて人生を賭けた自己表現であり、世界を変える力ですからね。

そう考えると、アートも難解ではなくなるかも?


IR×デザインを掲げるインクデザインとしては、取り上げるべきケースかと思い記事にさせていただきました。
アートもデザインもこれからの複雑な世の中で、ちょっとした潤滑油になるといいですね。

今後もインクデザインは、アートやデザインの面からビジネスやIR、コーポレート活動を考察して、発信していきたいと思います。

ぜひ、アートによって潤いのあるビジネスシーンをお過ごし下さい!

【事例あり】2023年秋版。AI生成画像はデザインの現場で使えるのか?

デザイン会社のテレワークの今。2023秋

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